植物名フェニックスロベレニー
適した日当たり日なたが好ましい植物 遮光率0%~15%
適した温度0度以下にならなければ越冬できる植物
適した水やり一般的な観葉植物の種類と同じ程度の水やりでよい植物
学名Phoenix roebelenii.
属名ナツメヤシ属
原生地インドシナ
幹、茎の形状単幹、ときに分岐する。高さ5mまで成長する。
葉の形状光沢のある緑色
種、果実、花雄雌異株
類似カナリーヤシ ナツメヤシ
殖やし方種から実生

フェニックスロベレニー

フェニックスロベレニー(Phoenix roebelenii.)はヤシ科のなかでも
人気の高い観葉植物のひとつ、観葉植物のなかでも流通量が多い。

樹齢200年以上まで成長する。
樹齢100年以上たったフェニックスロベレニーは倒れて地上に
這ったように成長する。ジャワ・ボゴール植物園に
樹齢200年を超えるフェニックスロベレニーが展示されている。

ジャワ・ボゴール植物園はジャワ島にある植物園なのだが
ジャワ島自体日本人にはあまり有名どころではないので知らない人には判りにくいと思う。
地図上ではシンガポールの南に位置する場所にあると
考えていただければ、それなりにどういう場所かは想像しやすいと思う。
google mapにはかなりの写真が掲載されているので。気になるのであれば
一度観覧してみていただきたい。



ジャワ・ボゴール植物園の画像
By: Stefan Magdalinski
上写真、ジャワ・ボゴール植物園内の様子。


フェニックスロベレニーと他のナツメヤシ属

似たナツメヤシ属でカナリーヤシ(Phoenix canariensis.)がある。
フェニックスロベレニーは高さが5mぐらいとそれほど大きくならないが
カナリーヤシは高さが15mとかなり高くなる。
フェニックスロベレニーは他のナツメヤシ属に比べ古い株になっても
小型のヤシなので葉が細かく繊細なままである。

以下の写真はフェニックスロベレニーと他のナツメヤシ属の葉の比較
上、フェニックスロベレニーの葉、中、カナリーヤシの葉、下、ナツメヤシの葉。
フェニックスロベレニー葉の写真画像



カナリーヤシ葉の写真 By: Secret Tenerife

ナツメヤシ葉の写真

フェニックスロベレニーその他の特徴

フェニックスロベレニーの幹は成長してもほとんど太さが変わらない。
そのため、数十年~数百年の古い株になると自力で支えきれなくなるため、這うようにして伸びるようになる。
下写真は2mを越えているフェニックスロベレニーのものだが細い。


フェニックスロベレニー幹の写真画像

フェニックスロベレニーの下葉、成長し新しい葉がでるに従い下葉は枯れていく。
フェニックスロベレニー葉の写真画像

フェニックスロベレニーの石化現象

フェニックスロベレニーには分岐する固体がある。単幹のヤシが
枝分かれして伸びるものを石化現象(Cristata)という。
ただし、生産地の八丈島にも、何千本かに1本ある程度のようだ。

 

フェニックスロベレニーの育て方基本

単幹のヤシなので葉をすべて枯らさないようにする。
単幹のヤシは基本的に葉が全て枯れると新しい葉が出てくる事はない
一度枯れてしまうと再生できないので、きっちりと知識を
つけてからの購入される事をおすすめする。

水やりの給水量ほとんどの観葉植物に共通で、行う時は鉢底から流れ出る
ほどにたっぷりと与える

これによって用土の中の老廃物を流す、用土の中に酸素を送り込む
固形肥料を水で溶かし用土に流しこむ、の3つを行う為のようだ。

冬の水やりの際、気温の高い晴れた日などは戸外などで
水を株全体にかけて埃や細かいゴミなどを洗い流す。
これは埃を葉から落とすのと株全体が乾燥しすぎて
害虫の温床にならないようにさせる為である。
戸外で水を与えたら出来るだけ早く室内に入れる。

観葉植物をよく購入される方は新たに購入した植物に害虫が
ついている場合もあるので害虫が飛び移らないように
購入時には十分に注意したほうがよい。

フェニックスロベレニーはヤシ科のなかでは乾燥には
強いので冬場の低い気温の時は1ヶ月程度であれば水を与えずにいても問題はない。

地植えは関西地方の暖かい場所であっても、冬場の寒さで
葉が大部分枯れこんでいるのをよく見かける。
上記したように単幹のヤシは全ての葉が枯れると終りなので
冬に0℃を下回る地域では安全に育てるにはあまり地植えをするのはおすすめ出来ない

(おすすめは出来ないが、植えて1年越えるとほとんど冬越できるようだ。
初夏に植えて夏場にしっかりと根を充実させると、冬にも枯れずらい。)

フェニックスロベレニー年を通しての育て方

フェニックスロベレニーの育て方4月

水やりの頻度は控えめに、室内の気温が低い場合2週間に1回で良い。
出来る限り暖かい時間帯に与えるようにする。
肥料、液肥はこの時期は与える必要はない
4月の後半辺りに新しい葉の成長が確認できれば少量の肥料を与えても良い。

室内で育てていたフェニックスロベレニーはこの時期には
戸外にはまだ置かないほうが良い。

3月~4月前半は日本は低温と高温の変化が激しく。
夏季が成長期のフェニックスロベレニーには水を与えて根ぐされを
起こし易い
。急に葉の先端が枯れこんできた場合は根ぐされや害虫の恐れがある。

フェニックスロベレニーの育て方5月

水やりの頻度は、5月はじめは1週間に1回程度で気温が上昇すると
もっと多めに与えても良い。
肥料、液肥は5月後半~9月後半の間は与えても良い。
化成肥料、有機質肥料は2ヶ月に1回、液肥は2週間に1回の間隔で与える。
室内で育てていたフェニックスロベレニーも5月後半には
戸外に出して育てても良い
ほとんど日光の当たらない場所で育てていた場合は
急に直射日光の当たる場所に置くと葉やけを起こすので
半日陰から少しづつ慣らしていくと良い。

植え替えは5月の後半~6月が適季。、
5月の後半~9月であれば、植え替えを行っても問題はない。

フェニックスロベレニーの育て方6月

成長が旺盛になる時期、水やりの頻度は多めに、3,4日に1回程度。気温が25度を超えてくる
頃には毎日水を与えても良い
室内のあまり日の当たらない場所であれば1週間に1回程度で良い。

肥料、液肥は与えても良い時期。

この時期から冷房をつけ始める人が多いが
直接、葉に冷房を当ててはいけない
冷房を低い温度(20℃近く)に設定している人は、水やりも1週間に1回程度でも良い。
蘭などで花を長持ちさせたいような目的でない限り
本来は冷房の効いている部屋にはあまり植物は置かないほうが良い。

フェニックスロベレニーの育て方7月

水やりの頻度は多めに、3,4日に一度程度。手間を惜しまないなら毎日水を与えても良い。
室内のあまり日の当たらない場所であれば1週間に一度程度で良い。

肥料、液肥は必ず与えておいた方が良い時期。

フェニックスロベレニーの育て方8月

7月と同じ

フェニックスロベレニーの育て方9月

主に7,8月と同じ
9月の後半に気温が高くない場合は水やりの頻度は
やや控えめにする。

寒い地方の場合、早めに肥料は与えるのを控える

フェニックスロベレニーの育て方10月

水やりの頻度は少なめ、4,5日に1回程度。
室内のあまり日の当たらない場所であれば1週間に1回程度で良い。

この時期から固形肥料を与えるのは止める。
液肥12月頃まで控えめに与えても良い。

やや室内が乾燥し始める時期なので葉水散布を時に行う。
11月~4月まで葉水散布は行う。

フェニックスロベレニーの育て方11月

水やりの頻度は少なめ、1週間~2週間に1回程度で良い。
液肥12月頃まで控えめに与えても良い。

フェニックスロベレニーの育て方12月

12月急に気温が下がる期間があるのでその時期には注意する。
あまり気温が冷え込む窓際などに置かないほうが良い。

水やりの頻度は少なめ、2週間~1ヶ月に1回程度で良い。
出来る限り用土の表面が乾いてから水やりをする。
12月後半には液肥は控える。
直接、葉に暖房を当ててはいけない。

フェニックスロベレニーの育て方1月

主に12月と同じ

フェニックスロベレニーの育て方2月

主に12月と同じ

フェニックスロベレニーの育て方3月

主に12月と同じ、出来るだけ温度変化の高低さが少ない暖かい日に水やりする。
とくに3月後半の時期は水やりを控えるのが無難。

適当に管理すると、いままで生き延びてきた多くの植物が散っていく時期。
この時期を乗り越えれば穏かな成長が始まる。

フェニックスロベレニーの増やし方

単幹のヤシなので増やし方は、基本的に種からの実生のみ
フェニックスロベレニーの種の写真
By: Forest and Kim Starr
上写真はフェニックスロベレニーの種、熟すと赤黒くなる。

フェニックスロベレニーの購入に関して注意点

以下は購入を見送ったほうが良いフェニックスロベレニー
・ 基部の部分が腐っているもの
・ 鉢底から根がでてきているもの
・ 葉の先端が黄色く枯れこんでいるもの
・ 古株でかなり成長し、鉢とつりあいが取れていない鉢が古そうな株
・ 用土が泥状で、固まったようにこびりついているもの
・ 葉裏や基部の部分が白い綿のようなものがついているもの
・ 葉の枚数が極端に少ないもの
・ 置く場所の窓よりも背の高いもの


○ 基部の部分が腐っているもの

間違いなく購入しないほうが良いフェニックスロベレニー
復活は不可能と思っておいたほうが良い。
根ぐされによっておこりやすい。
腐った部分よりおおめに抉り取り乾燥させると直る場合もある。

見た感じや、基部の部分を触るとやわらかいのでわかる。


○ 鉢底から根がでてきているもの
○ 葉の先端が黄色く枯れこんでいるもの
○ 古株でかなり成長し、鉢とつりあいが取れていない。鉢が古そう
○ 用土が泥状で、固まったようにこびりついているもの

以上の4点は、根づまりをおこしている可能性があり。
夏季の成長期で、植え替えしても良いのであれば大丈夫なものもある。
根がびっしりと張ってかなり力をいれても鉢から引き上げる事が
出来ない場合は鉢を割ったほうが安全。


○ 葉裏や基部の部分が白い綿のようなものがついているもの

カイガラムシがついている(ついていた)可能性が高い。
成虫を殺虫しても卵が残るのでカイガラムシがいなくても注意
葉の付け根の部分や、基部の部分に潜まれると非常にやっかい。
完全に駆除するには基部の古い部分を引き剥がして、隠れる場所が
無くなるようにしないといけない

対策はカイガラムシを歯ブラシでこすりとり、住友化学園芸 スミチオン乳剤 を散布

エアゾールなどのスプレータイプのものは、葉や幹に近づけすぎて使うと枯らす危険性があるので
規定の距離で噴出して使う。
フェニックスロベレニーの場合、幹の上部の葉の付け根付近に、カイガラムシが
潜む場合が多いので入念に処理を行う。



○ 葉の枚数が極端に少ないもの
フェニックスロベレニーは単幹で、葉がすべて落ちると枯れてしまう可能性
あるので、出来るだけ多く葉がついているものが良い。


○ 置く場所の窓よりも背の高いもの
葉に日光があたらず、枯れてしまう可能性がある。
フェニックスロベレニーは単幹で切り返しができないので
成長を考えるとあまり大きいものは控えたほうが良い。


フェニックスロベレニーの購入時期について
3月~4月の季節の変わり目は避けて購入する。
・根まわりのトラブルがあった時の事を考えると夏季の成長期

○3月~4月の季節の変わり目は避けて購入する。
この時期の日本は低温と高温の変化が激しく。
夏季が成長期の観葉植物にはトラブルがおきやすいので
3月~4月の購入は控えたほうが良い。

○根まわりのトラブルがあった時の事を考えると夏季の成長期
冬には植え替えするのは適切ではないので、成長期の夏場
に購入するほうが良い。


フェニックスロベレニー購入後について
○購入後は半日陰で管理する。
基本的にはどのような場所で管理されていたのかわからない場合が多い
ので、半日陰からすこしづつに日光にならしていく

 

 

 

フェニックスロベレニーと八丈島


By: 8 og

フェニックスロベレニーと八丈島

観葉植物として販売されているフェニックスロベレニーは主に八丈島から全国に出荷されていて
島の人は普段はロベと呼んでいる。
島の基幹作物(その地域の栽培の中心となっている作物)である。
八丈島の色々な場所に植わっている事が多い。
それはフェニックスロベレニーがリゾート地としても雰囲気にも
貢献しているかのようにも伺える。


八丈島の地形


八丈島の場所は北緯33度06分34秒東経139度47分29秒
面積68km2,西約4kmにある無人の八丈小島とともに東京都八丈支庁八丈町とされている。
年平均気温は17.8℃となっており、高温多雨の亜熱帯的気候で「常春の島」とも呼ばれている。

地形で目立った所は北西部の西山(八丈富士。854m)、南東部の東山(三原山。701m)である。
これがひょっこりひょうたん島のモデルとされていたとされる所以か
たしかに写真で見る限りひょっこりひょうたん島の形に似ている。

主に中央部の平坦地から南部にかけて農業地帯が形成されている、
地名で言えば空港から南東部の東山(三原山。701m)の辺りにであろうか。
三原山山麓の地帯は湧き水が多くでる場所があり、伊豆諸島唯一の水田地帯となる。
湧き水は無料で飲めるところが存在しているようだ。
三原山の登山道入り口の川沿いのコースをそのまま歩いていくと
川沿いには育って1年ほどのフェニックスロベレニーが生産されている畑が広がる。


八丈島の気候


島の気候は1981年~2010年の記録では最低気温は0℃を少し下回る程度。
その程度の気温になるのは稀のようで、1月、2月であっても平均最低気温は7度程度であるので
やはり本州に比べると冬でも十分な暖かさがありさすがに「常春の島」と
呼ばれるだけの事はある。

場所によってもかなり最低気温がことなるので、風のあたりづらい暖かい場所で
あれば平均最低気温が維持されそうだ。
平均的な気温であればフェニックスロベレニーにも良い環境である。


フェニックスロベレニーの生産高


八丈島はフェニックスロベレニーだけの生産高だけでも
切り葉  年間 約10億円、鉢物生産 年間 1億5,000万円となっている。
日本で一般的売られているものの殆どが八丈島から出荷されるもののようだ。

興味深いことに鉢物がメインと思っていたが、切り葉のほうが生産高は多い。
切り葉のほうは冠婚葬祭等につかわれる用途があるようで、一回の利用で
多くのイベントに利用されるほうが購入される回数や額も多いのだろうか。


八丈島という島は訪れてみれば「亜熱帯的気候」「温泉」「湧き水」「自然」という
リゾートに理想的な環境を兼ね備えている所であるという事が十分に伺える。
さらに西山(八丈富士。854m)、南東部の東山(三原山。701m)があるおかげで
地形に高低差があり、海が一望できる景観の良い場所も数多く存在している。

東京という都会の喧騒から一度離れて、生活をリフレッシュするのにも
適度に離れ、良い位置にあるような気がする。

一般の園芸店などで見かけるフェニックスロベレニーという観葉植物も
八丈島からほとんど出荷されているという事を知っていれば「八丈島」の多くの
ものを連想することができ、部屋に飾るだけでも、あたかも八丈島のリゾート気分を
分けてもらえる気がしてくるかもしれない。

 

 


八丈島でいろいろな植物に関連する場所を
調べたついでに記載しておく。


三原山


八丈島は年間降水量が全国で4位であり、雨の量がおおい。そして三原山は
八丈富士に比べると水の保水能力にすぐれている為に
自然のシダの宝庫の山となっていて約150種のシダが存在している。

三原山では以下のような植物が自生している。

アシタバ よく旅行などにいく人ならご存知の、天ぷらで出される山菜。白い花が咲く。

ナンバンギセル 濃いピンクの花

サルトリイバラ イバラが退化しているものが多い。

ヘラシダ シダの一種、一枚の葉に見える

リョウメンシダ 裏表がわかりづらい

ラセイタタマアジサイ つぼみが球状

ハチジョウカグマ シダの一種

シマクサギ 白い小さな花

シマテンナンショウ サトイモ科、島ではヘンゴといわれ根を食す。


八丈植物園


(ヤコウタケ)などの光るきのこが無料観察会が開かれている。
通常の入園料も無料
亜熱帯的気候を利用した多くの植物が展示されている。


服部屋敷


檻立公民館の一段上の場所にある。
服部家は徳川幕府時代、御船預役をつとめて権力と財力を誇っていた。
さすがに権力があったものの屋敷であるからして立派なたたずまい。
屋敷の周りは石垣で囲われ、庭には大きな蘇鉄が植わっている。
屋敷というからには建物がありそうなものだが屋敷自体は無い。
八丈島の観光の名所となっている。


長戸路屋敷


中之郷から民営バスで終点の末吉近辺の宮ヶ路という所にある。
邸内には樹齢700年を越す蘇鉄がある。


八丈島歴史民族資料館

自然の部屋では八丈島のシダ植物標本やラン科の植物の写真などが多くある。

フェニックスロベレニーの写真画像

 

フェニックスロベレニー 販売、価格