ココスヤシ 耐寒性 成長速度 強靭で初心者超おススメ

学名 Butia yatay.
属名 ブティア属
原生地 ウルグァイ
幹、茎の形状 単幹、高さ8~10m 直径50cm
葉の形状 羽柄にトゲあり、羽状葉は2m
種、果実、花 果実は9月頃に結実する、卓球ボールぐらいの大きさ。
類似
殖やし方 種から実生

 

 

ココスヤシ(Butia yatay.)はヤシ科ブティア属の植物。
日本の公園や街路樹としてよく見られる巨大なヤシ。

アルゼンチン北東、ブラジル南およびウルグアイが原産地。
日本では流通性があり、苗木が通販やオークションなどで販売されている。

 

 

 

ココスヤシの特徴

 

ココスヤシの画像
(ココスヤシの画像)
普通の園芸店やホームセンターなどではあまり販売していないので
一般的にはしられていないが、ココスヤシは耐寒性、耐陰性があり、
害虫もあまりつかないので、アレカヤシ、フェニックスロベレニーなど
ヤシよりも手入れが楽なヤシ。

鉢植えで育てるとそれほど大きくはならないのでオススメできるヤシの一つ。

 

街路樹として植えられているような地域ではある程度の大きさに成長した
個体であれば、特に細かい管理も必要なくあまり手入れしなくても枯れることはない。
冬に強いヤシというものが欲しい場合はおススメな品種。

 

 

 

ココスヤシの葉 画像

 

 

成木になると、この強靭なヤシは-7℃まで耐えることができます。日本の公園や街路樹によく植えられているため、大きくなるとわずかな

雪でも枯れることはありません。小さな苗でも屋外で冬を越すことが可能です。
また、このヤシは耐陰性も備えており、日の当たらない場所でも十分に育ちます。木漏れ日が射し込むような場所で、種がそのまま発芽して自生している光景をよく見かけます。

 

ココスヤシの葉

葉は羽状で、緑色ではなくやや青みを帯びています。幼苗の段階では、アレカヤシやメキシコケンチャとは異なり、葉柄(枝のような部分)の下まで葉がつきます。しかし、ある程度大きくなると葉が反り返るようになります。
冬でも先端が茶色く変色することがあるかもしれませんが、北風にさらされても枯れることはありません。

ココスヤシの葉2

成木になる段階で-7℃まで耐えることができますが、幼苗の段階で
はそれほどの耐寒性は持っていない可能性があります。
通常、幼苗の植物は成熟した大きな植物よりも寒さに弱く
低温による影響を受けやすい傾向があります。
ただし、ココスヤシは比較的耐寒性があるので、小さな苗でも
戸外で冬越しすることが可能です。

幼苗の場合は、霜や極端な低温から保護するために注意が必要です。

寒冷地での冬季には保温対策を施し、適切な保護を
行うことで幼苗の耐寒性を高めることができます。
苗床やミニ温室などを活用する方法や、冷凍を防ぐために適切なマルチングを施す方法などです。

寒冷地では購入して幼苗の段階では、直ぐに植え込まずにある程度の大きさになるまで様子を見ておいたほうがいいです。

 

 

ココスヤシの耐寒性 まとめ

  • 成木になると-7℃にまで耐えることができる強靭なヤシ
  • ある程度大型になると、少し程度雪が降り積もっても枯れることは無い
  • 小さい苗でも戸外で冬越し可能
  • 冬でも先端が茶色くなることがあるが、北風にあたってもそこまで枯れることはない。

 

 

 

 

ココスヤシ 成長速度

 

ココスヤシの成長速度は、樹齢によって異なりますが一般的には年間
約30cm以上の速度で成長します。
しかし成長速度といっても環境条件や育て方によってココスヤシの成長速度は
ほとんど異なるため、正確なものではないです。

 

 

ココスヤシの小さい株 成長速度

羽状葉はそれなりに長く伸びるが、成長した個体にあるような
下の木質の部分が出来るまではそれなりに成長に時間がかかる

地植え ココスヤシの画像

(このような時期は成長はまだ早くない)

種から発芽してから数年は、他の樹木などと比べると
成長はそこまで早いということはない。
年間数十センチ~30センチぐらいといった所。

ココスヤシの耐陰性はあるものの日があたらない場所で育てると、葉だけが間延び
したような形状になり、幹の下の部分がソテツのように太くなるのに
かなりの時間を要する。

ある程度どっしりと下の部分が木質化したものが欲しいときは小さい株から
育てると時間がかかるので大きいものの購入をおすすめします。

 

ココスヤシの大きい株 成長速度

ある程度の大きさ、2メートル以上になってくると非常に成長が早い。
年間50㎝以上はゆうに超えて成長する。

大きい株を育てるにはかなりのスペースが欲しい所。
ある程度大型の樹木を育てると思って植えるべき。

枯れた葉も固いし大型なので公園や施設などに植えているものぐらいなら毎年剪定が必要と思っておいたほうがいい。

 

壁の隙間に生えるココスヤシの画像
(壁の隙間に生えるココスヤシ)

小さい隙間などにでも根を侵入させて育っているのを見かける。
土壌によってはすべての根を切って引き抜くなどしないと引き抜くことはできない。

 

 

ココスヤシの成長速度 まとめ

ココスヤシの小さい株 ココスヤシの大きい株
成長速度 年間数十センチ~30センチ 年間50㎝以上はゆうに超えて成長する
特徴 幹の下の部分がソテツのように太くなるのにかなりの時間を要する 枯れた葉も固いし大型なので公園や施設などに植えているものぐらいなら毎年剪定が必要
育て方 小さい株から育てると時間がかかるので大きいものの購入をおすすめ ある程度大型の樹木を育てると思って植えるべき

 

ココスヤシの種

ココスヤシ 実 熟してない緑
写真は熟す前の果実、緑色をしている。

ココスヤシの実は9月頃に結実する、ココスヤシの近くにいくと
甘い芳香がするので
すぐに結実しているのがわかる。

ココスヤシ 実 緑と黄色

 

ココスヤシの実は甘くて食べることも可能。
マンゴーのような味がするが種が大部分をしめ、繊維質がおおく
食べれる領域が非常に少ない。食感をたとえるならパイナップルを
硬くしたようなもの。食べるというよりも果汁を吸うといった感じだ。
実自体を収穫するのはあまり期待はしないほうがいいと思う。
かなり甘いので使い方によっては価値はあるかもしれない。

ココスヤシ 実 大量

 

繊維質が多いためか、果実は腐りづらく長持ちする。
果実は熟すと橙色になる。
一房から多量の果実がなるのでありあまるほど実が取れる。

ココスヤシ 実 拡大

 

 

ココスヤシの花

ココスヤシの枯れた花

(枯れたココスヤシの花)

 

花は仏炎苞。9月頃に果実の付いた大型のココスヤシを見てみると
幹頂部からサーフボードを細くしたような形のもの
が付いているのが見られる事がある。
あれが仏炎苞であり、ココスヤシの花にあたる。

 

ココスヤシは単幹のヤシなので、増やし方は種から実生で行う。
実を取って洗い流してから、種を乾燥して植え付ける。

苗床の温度が問題なければ発芽する可能性は高い。

苗床の温度は10~14度が理想的で、発芽には10か月程度かかることもある。

過酷な環境にも耐えるヤシであるが、幼苗は
植え替えにはそれほど強くないので、植え替え時は日陰で
安全に育てたほうがよい。

 

ココスヤシ 剪定

 

ココスヤシは剪定の仕方によって
スマートな細いよくあるヤシのような見た目や
やや太いような見た目にも剪定できる。

葉が枯れたココスヤシ
(スマートな見た目に剪定したココスヤシ)
ココスヤシ大型
(よくあるやや太いような見た目に剪定したココスヤシ)

細くしたい場合は、葉柄をほとんど全部
剪定することによって仕立て上げられる。
剪定するサイクルも早いほうがいい。

太くしたい場合は、葉柄をやや残したように
して剪定することでそのまま幹のようにのこり
やや太いような見た目になる。

ココスヤシは剪定して完全に切り戻すことも
可能。

ココスヤシの剪定切り戻し

写真のように一度地上部をすべて切り取って
剪定したとしても根がしっかりしていると
再生してくる。

 

ココスヤシの育て方

 

 

春季(3月後半~5月) 夏季(6月~9月前半) 成長期
  • 置き場: 戸外の日当たりの良い場所
  • 水やり: 3月~4月は少なめ
  • 肥料 : 5月後半~9月まで、2ヶ月に一度
  • 置き場: 戸外の日当たりの良い場所
  • 水やり: 多め
  • 肥料 : 与える。
秋季(9月後半~11月前半) 冬季(11月後半~3月前半)
  • 置き場: 戸外の日当たりの良い場所
  • 水やり: 少なめ(2週間に1度)
  • 肥料 : 与えない
  • 置き場: 戸外の日当たりの良い場所
  • 水やり: 少なめ。
  • 肥料 : 与えない
 

  • ※ 水やり、肥料についての項目は「分量」ではなく「頻度」なので注意。
  • 水やりの給水量ほとんどの観葉植物に共通で、行う時は年を通して鉢底から流れ出る
    ほどにたっぷりと与える。
  • 肥料は主に規定量に従い肥料を与える。

 

春季の育て方

 

  • 気温が上がって、新葉が成長し始めたら肥料を行っても良い。
  • 鉢で育てている場合
    根がはっている場合は5月後半頃~9月の間に植え替えを行う。
    根のはりを確認し、根がはっている場合は植え替えを行う。
    鉢底から根が飛び出している場合は、必ず植え替えする。

 

夏季の育て方

  • この時期に葉が黄色になって枯れ始めると、害虫や根ぐされの可能性が高い。
  • 室内で育てている際は、冷房の風に当てない
  • 7、8、9月あたりは、盛んに成長するので水やり、肥料の頻度を多めにする。

 

秋季の育て方

  • 冬に近づくにつれて成長が鈍るので、水やり、肥料の回数は控えめに。

 

冬季の育て方

  • 部分的に葉が黄色になっても、その黄色くなった部分のみをカットする。
  • 室内の空気湿度を保つ、霧吹きで葉水する、暖房の風には当てない

 

 

ココスヤシ急に枯れだす原因

葉が枯れたココスヤシ

 

ココスヤシは水分があれば幹の栄養分だけでかなりの
期間枯れることことはないので
根が機能していてなくてもわかりづらい。

 

実際にほとんど根のない、地表から50cmぐらいのココスヤシが数年ほど枯れずに維持はできていた、ただし成長期の
夏場になっても新しい葉は一切出ずに成長が止まったままだった。

このことから庭に植えて元気なように見えても、急に
枯れだすようなことになる場合もある
枯れたココスヤシを掘り出してみて、茶色い腐ったような
根しかない場合はおそらく枯れた原因は
新しい根が出てきていないのが原因だろうと考えられる。

 

 

ココスヤシの植え方

 

 

適季は梅雨期、苗木を植え付ける場所は日当たりの良い場所を選ぶ。

植え方は、やや深めに穴を掘り、まずその上に腐葉土と
有機質肥料を混ぜ
、穴を埋め込んだ跡に、浅い部分にココスヤシの苗木を植えて
土を盛り付けて穴を埋める。
ぐらぐらとしないように確りと土を盛り付ける。

 

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