ヤツデ 挿し木 時期や方法

学名 Fatsia japonica.
属名 ヤツデ属
原生地 日本
幹、茎の形状 成木になると木質化する。
葉の形状 大きく、切れ込みがある葉。
種、果実、花
類似
殖やし方 挿し木

 

ヤツデ全体 画像

ヤツデ(Fatsia japonica.)はウコギ科の常緑低木
光沢のある葉が美しく和風の
場所に植えつけるのに向いている植物。

 

ヤツデ 挿し木

 

 

 

ヤツデ 挿し木 方法「時期」「事前準備」「穂木の取り方」
「穂木のカット方法」「管理方法」

などはどのように行うかと
いうことに関してまとめています。

 

 

ヤツデ 挿し木 時期

ヤツデの蕾 画像

挿し木時期は4月上旬あたりがおすすめ。

挿し木の管理の途中で梅雨期に入るので成功しやすい。

穂木や用土の水分が枯れづらい。

挿し木は地温を25℃にもっとも近づけるのが理想的な温度管理
発根能力は25℃まで高まり、25℃以上の温度になると低下していく。

 

ヤツデは春先にかなり成長する特徴があるので、切り戻りした後でも
スムーズに成長して戻りやすい所もよいです。

 

ヤツデ 挿し木 方法

 

挿し木の事前準備

ヤツデはウコギ科の中でもそれほど挿し木が付きやすい
方というわけではないです。
挿し木の前につきやすくする事前準備を行っていたほうが
無難です。

 

穂木を採取するまえに穂木への養分蓄積

(採取前からリン酸、カリウムなどの液肥を多めに
与える)

 

数週間晴れの続いた後の日を選ぶ

前日に十分な潅水を行う。

 

 

ヤツデ 挿し木 方法

ヤツデの頂点
(頂点を含めて幹の部分から穂木を取る)

ヤツデの穂木の採取は幹の部分から行います。
おもに切り戻しの際などに行います。
通常の庭木などに比べると、やや穂木の太くなるので
その点に注意して挿し木を行います。

 

切り戻りした際の穂木を採取する。

 

葉を2~3枚程度残るようにして。
10cm程度に、穂木を剪定バサミで切り分ける。

 

用土の挿す部分の下葉はすべて切る。

 

剪定バサミで葉を1/3から1/4半分程度に切る。大きいもの小さくしたほうが良い。
挿し木が成功するまでにほぼ葉は枯れ落ちる

これは乾燥の防止のために、発根に問題ない程度のみに
葉をカットする。挿し木後の挿し穂の葉から
蒸散は普通に行われる。

 

穂木の切り口斜めにカットして、さらに先端を少しだけ切る。
大きい幹になるとこれが剪定ばさみなどではやや切りにくいです。

 

穂木を水に1~2時間程度ひたし給水させる。

 

穂木の切り口にメネデールやルートンを塗った後で
無菌の用土に挿す。

 

穂木が太い場合、用土はぐらつきづらいものを利用するか
なんらかの方法で固定したほうが良いです。

 

ヤツデ 挿し木 育て方

ヤツデの葉 画像

穂木からの水分の蒸発を防ぐために挿し木した
プランターなどを置く場所は風当りのない日陰の
場所がよい。

 

ヤツデはやや、穂木が太くなるので、とくに風などで
ぐらつくことがあるので風あたりが
ない場所がおすすめ。

 

穂木がしなってきた時や、用土の表面が乾燥
したときに十分な潅水を行う。

穂木をあまり動かさないようにすることが重要と
なる、ホースなどから直接水を与えずに
用土付近からゆっくりと少しづつ水を流し込むようにする。

 

ヤツデは挿し木よりも簡単な
圧条法、盛り土法なども
あります。

特に穂木が入手しづらい場合などや
大株になっている場合は、盛り土法が楽です。

 

 

 

ヤツデの花言葉

白斑入りヤツデ 画像
一枚の羽が大きく、綺麗に仕立てあげると存在感のある庭木となる。
性質は非常に強く、関東地方以南の暖地の海岸に近い
林下に自生している。

日当たりの悪い林に自生しているものによく見受けられるが、放任すると
枝が木質化して斜めに徒長する
古くなると下の葉は枯れて木のように育つ、おおよそ10m以上のものもあった。

大きな切れ込みのある葉は、葉うちわに似ていて人を招く
縁起を担ぐと言われている。
この理由から玄関や門の脇に植えられる事が多い。

ヤツデの花は上の写真の、手鞠のような花を咲かせる。
12月27日の誕生花

花言葉は『花を贈る事典366日』によると

「分別」

分別という言葉はとどちらかというと
葉のみためが花言葉に似合っているが12月の終わりごろに
花を咲かせることからきているようにも思える。

ヤツデの種類

ヤツデの画像

ヤツデ(Fatsia japonica)
原種、葉が緑色のヤツデ。

キンモンヤツデ(Fatsia japonica‘Aureo-variegata’)
黄色の斑が入るヤツデ。

シロブチヤツデ(Fatsia japonica f. variegata)
葉のふちに白い斑が入るヤツデ。

フクリンヤツデ(Fatsia japonica‘Albo-marginata’)
白い斑が入るヤツデ。

キアミガタヤツデ(Fatsia japonica‘Aureo-reticulata’)
葉に黄色い散り斑が入るヤツデ、葉脈の部分が多めに黄色くなる。

ヤグルマヤツデ(Fatsia japonica‘Luftata’)
葉の切れ込みが普通のヤツデよりも細かく切れ込む。

チヂミバヤツデ(Fatsia japonica‘Undulata’)
葉の縁が波打つヤツデ。

ヤツデ ツムギシボリ
白い散り斑が入るヤツデ。

ヤツデの近縁種
ファッツヘデラ(Fatshedera.)
ヤツデとセイヨウキヅタの属間雑種。葉の縁に白い斑が入る。
成木になるとカクレミノに似たような樹形になる。

 

ヤツデの育て方

黄斑入りヤツデ 画像
地植えにする場合は半日陰で風通しの良い場所で、一日2~3時間午前中の
日光が当たる、湿り気のある場所
が好ましい。
割と日当たりの良い場所にも順応できるが、成長が旺盛になるので
樹形を維持したい場合は、半日陰に植えつけたほうが良い。
日陰でも成長するが、徒長し斜めに伸びる。

植え替え方

根の成長はそれなりに速い方で、6号鉢程度のものに30cmのヤツデ(斑ははいっていない)を
1年程度植えたものを鉢から出してみたところ、すでに鉢が根でほぼ
多い尽くされたような状態になっていた。
できれば他の植物よりも早めのサイクルで植え替えをおこなったほうがよい。
鉢植えの場合、植え替え後は半日陰の風当たりの少ない場所で管理する
ヤツデの植え替えは4月~5月が適季、株が大きくなり鉢底から根が出始め、根づまりを
起こしそうになると植え替える必要がある。1年に一度が目安。
鉢から根ごと抜き出した後、根を痛めないように
土を1/3程度落とし、1回りサイズが大きい鉢に植え替える。

用土は、赤玉土4、腐葉土2、軽石砂4の割合で作る。

4月~9月

半日陰に置き育てる。
水やりは用土が白っぽく乾いたら行う。
夏場の高温期は毎日水をやっても良い

10月~3月 冬

半日陰に置き育てる。
用土が完全に乾燥してから水を与える。
冬の寒い時期は水やりの頻度は控えめに。

肥料

年に二度、2~3月、10月。殆ど与えなくても枯れる事はないが、大きく伸ばしたい場合は肥料を施す。
油かすに骨粉を20%をまぜたものをひとにぎり与える。

害虫

カイガラムシ、数がすくないうちに歯ブラシでこすり落とす。
アオバハゴロモの幼虫がつくと、マラソン乳剤を散布する

 

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